中国留学情報

vol.053 おすすめの大学

今回のテーマは「おすすめの大学」
ですが、
みなさんにおすすめの大学を紹介するわけではありません。


むしろまったく逆でして、
「おすすめ」を鵜呑みにしてはいけない!
というお話です。




留学情報サイトを見ていると、


●絶対のおすすめ「○×大学」

とか、

●人気ランキングナンバー1「△□大学」

とか。


よくありますよね。



これ、信じるなとまでは言いません。
ですが、鵜呑みにしたら失敗します。




身近な例で説明しましょう。




例えばあなたが、
とあるフレンチのお店でランチを食べた。



おぉ、これは美味だわ~!



で、私ヨシノにメールを打つ。



「ランチだったら○×がおすすめ!
今度ぜぇ~ったい、食べに行ってみてね♪」



で、義理堅いヨシノは行ってみるわけです。


で、店の前でガックリ肩を落とします。



私ね、四川料理は大好きなんですが、
フレンチ好きじゃないんですよ。
ナイフとフォーク使って面倒くさい!



ヨシノの不評を買ったあなたは、
フレンチ好きの花子さんにメールを打つ。



「フレンチ好きのあなただったら気に入るはず。
明日はずぇ~ったい、あそこでランチしてね!」



友達思いの花子さんは行ってみた。
フレンチも好きですし。



が、しかし、
メニューを見て愕然。


ランチで7千円!



かくして、花子さんの不評をも買うに至る。




「おすすめの大学」もこれと同じです。




まず第一に、

★人によって基準が違う




例えば、

「上海のおすすめナンバー1、上海交通大学」

と書かれてたとしましょう。


書いた人は交通や買い物の便利さを念頭に置いていた。
確かにすっごい便利なところにあります。
なにせ上海のド真中ですから。



じゃあ、交通大がすべての人におすすめなのか?
断じて違います。


●にぎやかなところが好き
●生活に便利
●遊ぶところがたくさんある


こういった人には良いでしょう。
ですが、


●都会は苦手
●静かな環境で勉強したい
●遊びの誘惑から身を絶ちたい


こういった人には最悪の大学です。



もうひとつ例を。

「優秀な教師陣、△□大学がおすすめ!」



これ、要注意です。



まず第一にこれを書いた人は、


ほぼ100%間違いなく、
この大学のすべての教師の授業を
実際に受けたわけではありません。


1人か2人の教師の授業を受けて、
それをあたかもすべての教師がそうだ、
というように書いているだけです。


本人は悪気はないのでしょうが、
内容としては詐欺です。




第二に、
★教師の良し悪しは人によって基準が異なります。



これを書いた人が良いと判断した基準が、

●英語を使ってくれるので分かりやすい
●授業中に雑談が多くて面白い

だった場合、


●英語が分からないヨシノには苦痛です。笑


●せっかく中国に留学に来たんだから、
ひたすら中国語を聞きたい!

という人には迷惑この上ない教師です。


●半年しか留学できないので、
どんどん進めて欲しい!

という人にはストレスがたまるばかりです。




第三に、
★その教師にあたる保証はない


仮に王先生が本当に良い先生で、
あなたの基準から見てもベストだった。


でもね、△□大学には、
張先生も李先生も郭先生もいるわけですよ。

大きい大学になると教師は数十人います。
王先生に当たる可能性のほうが低いわけです。




もう一つ、
「おすすめの大学」の隠された罠があります。


それは、


★語られていない部分がある



確かにおいしいフレンチのランチだった。
それは本当だった。

でも、7千円とは聞いてねぇぞ~!




とある大学がおすすめ、と書かれていた。
詳しく読んでみると、


●1クラス人数が少ない
●学費が安い
●日本人は全体の1割以下


おぉ~、
まさに私が探してた大学じゃんか!



で、その大学に留学を決定。
期待に胸を膨らませ、成田から飛行機へ。
空港で大学スタッフと合流し、
車に乗って大学へ到着。




で、唖然、呆然、愕然。




な、な、なんちゅうド田舎じゃー!



周りには見事に何にもない。
本当に何にもない。


あ、よく見ると動くものが。



・・・



牛。(モォ~)




さらに夜。



アフリカからの留学生が、
ラテンの音楽をステレオ大音響で放出。
それも1人や2人じゃない。
寮の中はまさにカーニバル状態。

眠れんっちゅうに!





おすすめの大学を一切信じるな、とは言いません。
ですが、


★何を基準におすすめしているのか


これをしっかりと読むべきです。
そして、その基準が自分と合致しているかを吟味する。

逆に、そういった基準が明示されていない、
単なる「おすすめ大学」であるならば、
一切検討する価値はありません。



さらに、

★語られていない部分がある

このことを忘れてはいけません。


おすすめの大学の中に気になる大学があった。
その場合でも、
自分にとって重要なポイントについては、
事前にしっかりと確認する必要があります。




「留学生の体験談」


これも同じ理由で注意が必要です。



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【今週のまとめ】
1) おすすめの基準は人によって違う
2) 語られていない部分が必ずある
3) 体験談にも要注意
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